NAIST合格体験記2021(2022年入学 情報科学研究科 第1回)

2022年春学期入学者選抜試験(第1回)を受験し,合格することが出来ました.

私が受験するときに,先輩方の合格体験記を非常に参考にさせてもらっていたので,誰かの力になれればいいと思い,受験体験記を残しておきます.

※2021年入試はオンラインで行われました.

 

目次

 

 

自己紹介

・地方国立大学生

・GPA  3.2

TOEIC 780点

・機械→情報へ 多少専攻を変えています. 

受験前の準備

数学の対策

 マセマシリーズの微分積分線形代数を使って勉強していました.

微分積分

線形代数

 

初めにこの参考書の問題を2周程度やり,全て解けるようになったら,マセマ演習の方にも取り組みました.

 

微分積分演習

 

線形代数演習

 

「マセマでNAISTの受験対策をしていた」とブログに書いていた方が多く,それを信じてこの参考書を使って勉強していました.

受験後の感想として,このテキストの問題を全て解けるようにしていれば,数学で足を引っ張るような結果にはならないと感じました.

NAISTは人によって問題が違うため一概には言えませんが,私が受験で出題された問題や,tubutubucornさんがgithubにupして下さっている過去問を解く限り,このテキストで十分対策可能だと思います.

 

tubutubucornさんが問題を掲載して下さっているgithubのページ

github.com

小論文の対策

 NAISTの小論文は[これまでの修学内容(卒業研究等)],[NAISTにおいて取り組みたい研究分野・課題]の二つについて,A42枚で書く必要があります.また,面接のときに試験官の先生方が持っているものはモノクロ印刷された小論文のようですので,それを意識して図を作成する必要があります.

 私は最初の一ページを[これまでの修学内容(卒業研究等)],2ページ目を[NAISTにおいて取り組みたい研究分野・課題]にして小論文を書きました.

ただ,合格した方の小論文を色々見せていただいたのですが,[これまでの修学内容(卒業研究等)]を1枚目の1/4~半分程度書き,残りを[NAISTにおいて取り組みたい研究分野・課題]にしている方が多かったように感じました.

 幸い,私はロボット大会に出場したり,3年前期から研究室に行っていたりしたおかげで,[これまでの修学内容(卒業研究等)]で書くことに困ることはありませんでした.

小論文を書いた後は,NAISTの,自分の行きたい研究室のドクターの方に添削をしていただきました.希望研究室の先輩に添削をしていただくことは本当に大切だと思います.自分のやりたい研究をやらせてもらえるのか,取り組みたい研究に対するアプローチが本当にあっているのか等を指摘していただきました.

自分の行きたい研究室に行くためには,そこの先輩とお話をして,どのようにしたらいいのか聞くのが一番いいと思います.先輩ということはその試験に合格しているわけですし,どのような研究なら興味を持ってもらえるかなどを知ることが出来,受験に有利に働くと思います.

私のように専攻を変えている方は,やりたい研究内容について熟知している先輩にお話を聞いて研究手法を書いた方がいいと思います.

受験当日

受付

 「いきたい研究室を第1希望から第5希望まで挙げて下さい」と聞かれました.私は行きたい研究室が1つしかなかったので第1希望のみ答えたら「絶対に5つ挙げて下さい」と言われました.私は適当に答えましたが,合格の可能性を上げるためにも5つしっかり答えた方がいいと思います笑

 あと,専願か併願か聞かれます.

数学

 受付終了後10分程度待つと,数学の試験官の方が入室し,受験が始まります.受付終了後の10分間,録画されている中,ずっとカメラをつけて待つ必要があったため,これも試験の一部なのか・・・?とビビりまくって,ずっと姿勢よく待っていました.

多分リラックスして待ってて大丈夫です. 

当日出された問題は,

線形

 \boldsymbol{A} = \begin{pmatrix} 0.2 0.4\\ 0.6 0.8 \end{pmatrix}

行列の固有値固有ベクトルを求めよ.また,この行列を∞乗した行列を求めよ 

解析

\displaystyle \int (log(x))^ 3dx を求めよ

不定積分の問題でした.

私は解析が完答で線形は固有値固有ベクトルまで求め,∞乗は解法を伝えて時間切れになりました.

面接

数学の試験が終了して3分程度経つと,面接をして下さる先生方が入室します.

自分の希望する研究室の先生が真ん中で,左右に他研究室の先生がいらっしゃいました.

基本的に,自分の希望する研究室の先生が質問をしていました.

聞かれた内容を,ざっくりと箇条書きしておきます.

・志望理由

NAISTでしたい研究について1分で説明して

・その研究をするとき,今までの経験はどう役に立つの?

→今までやってきたこういう研究がこういう場面で役立ちます.
・専攻を変えているけど,この専攻とか,やりたい研究について個人的に勉強してる?

→はい,しています.

・具体的にどんな勉強してるの?

機械学習の教科書を読んだりしています.あと,貴研究室の論文読んで,わからない部分を逐一調べていました. 

・この研究だとこの辺が難しいと思うけど,そのあたりはどう考えてる?

→今まで自分がやってきたこういう研究を活かして解決したいです.それでもいろいろ問題は出てくると思うので,NAISTで勉強して頑張ります.
・うちの研究室の論文,何読んだ?

→自分がしたい研究のやつは5本くらい読みました.

・内容理解できた?

→いや・・・笑 概要は理解したつもりでいます.

・これ2年で終わる研究内容じゃないよね?

→はい,5年計画で考えてます.

博士後期進学予定なんだね,頑張ってね

 

こんな感じで,10分間の面接は終了でした.

感想としては,必死に小論文書いたけど,あんまり読んでくれてないのかな?って感じました笑 まぁ何百人と受験するのでしょうがないですけど.

先生方が小論文は読んでいない前提で面接に臨んだ方がいいのかなと思います.

あと,今後の研究計画についての質問が大半でした.自分が専攻を変えているため,どれくらい研究への熱意があるのかを見られたのかなって気がしました.今自分がやっている研究に関しては全く聞かれませんでした.

別の人の話を聞くと,提案した研究内容を割と全否定され,納得してもらえないまま面接が終了した人もいるみたいです.それでも合格だったみたいなので,よくわかりません.

面接は,終了してもあまり手ごたえがなく,受かってるのか落ちてるのか全く分からず,合格発表まで悶々と過ごしていました.何社も面接しなきゃいけない就活とか,やりたくないなって思いました.

そういう意味でも,明確に点数が出て評価されるようなTOEICや数学の試験で点が取れていると,ちょっとだけ気楽に合格発表を待てると思います. 

まとめ

とにかく合格できてよかったです.

私が感じた,合格するために大切なことをまとめると,

  • 研究室見学で自分のやりたいことを固め,小論文で書く内容を決めること
  • 面接では,自分の小論文の内容をしっかり説明して伝えることが大事

    NAISTでやりたい研究の質問対策を重視

  • 数学とTOEICの配点は低いけど,しっかり対策したほうがいい(自分の精神衛生上)

こんな感じです.

NAISTはやりたいことが明確にあって,専攻を変えたい人にとって,とても現実的でいい選択肢なんじゃないかなって思います.(まだ入学してないからわからないけど)

後日,合格通知書が届いたら,寮の優先権が入っていたか追記します.

ありがとうございました.

 

7/23 追記 

寮の優先権が同封されていました!

単身寮への入居を申請したいと思っています.

家賃1万円はすごい...

 

※参考になるかわかりませんが,私の書いた小論文を見たいという方は連絡を下さい.